さまざまな生活習慣病を改善する高麗人参パワー

厚生労働省の資料によると2015年の日本では死亡数は130万2000人。
その内死因は、第1位悪性新生物(がん)37万人、第2位心疾患19万9000人、第3位肺炎12万3000人、第4位脳血管疾患11万3000人となっています。
生活習慣病と思われる死因が実に約62%を占めています。
生活習慣はなかなか変えられない方が多く、西洋医学の治療では薬による副作用も考えなくてはなりませんよね。
西洋医学に対し漢方医学は病気を発症する前の段階で食い止める予防医学の考え方が特徴なんです。
この漢方の中でも高麗人参は「未病の薬」とも言われ、病気になる前に病気にならないよう健康で丈夫な体をつくるという漢方の概念に最も適した生薬のひとつといえます。
高麗人参は特定成分が特定の症状を改善だけではなく、この相乗効果によって複合的に全身に効果を現します。
また病気の治療で西洋医学と併用して使用しても、副作用が少ないことも大きな注目点です。
もちろん生活習慣病が重い場合は、病院での処置が優先です。高麗人参は習慣の改善や病気予防のために少しずつ続けることが最も大切ですよ。
この項目では主に高麗人参の紅参についてお話をすすめさせていただきます。

生活習慣病の悩みに、高麗人参6つのポイント

1高血圧が改善

一昔前までは、高麗人参は血圧を上げるから、高血圧の人にはよくないとされていましたが、多くの研究者の研究から高麗人参が血圧を低下させることがわかっています。
ただし、高麗人参の加工法によっては有効成分のサポニンの種類や含有量が少ないため高血圧には逆効果になることも知っておかなければなりません。
生の状態の高麗人参(水参)や白参と呼ばれるものを使用すると高血圧には逆効果であるとされています。昔はこれらの高麗人参が広く使用されていたため高血圧には禁忌とされていたのではないでしょうか。
高麗人参の紅参と呼ばれる加工法の高麗人参は高血圧の症状を改善する効果があるとされています。
以前から高麗人参が血栓の生成を防ぎ、善玉コレステロールを増やし、血液の循環を改善することが知られていました。
そして、高麗人参が抹消血管を拡張して抹消抵抗を低下させることで血圧を下げることと、血液を送り出す心臓の働きが効率的に体の端末まで伝わるため心臓の負担を軽減して、心臓機能を改善する効果がみられます。
高血圧は発症の原因によって、二次性高血圧症と本態性高血圧症のふたつに分類されます。
二次性高血圧症はほかの病気が引き金となるので、もとの病気が改善されれば血圧も下がる場合がほとんどのようです。
高麗人参は血栓の生成を抑制する作用があって、もとの病気が血栓症の疾患であれば効力を発揮します。
もう一つの高血圧症の本態性高血圧症は体質や食生活、自律神経に問題がある場合で高血圧症のほとんどが本態性高血圧症だと言われています。
通常は食事療法で体質の改善を見直す以外に、医学的な治療法が確立されていません。
この本態性高血圧症の体質改善にも、効果を発揮するのが高麗人参なのです。
というのも高麗人参がもっている血液正常化作用は体質や食生活の改善につながり、神経系にも働いてはたらいて交感神経、副交感神経のバランスを調整し、自律神経を正常に保つことで血圧の上昇ら抑えられるからです。
高血圧で注意したいのは心臓病、喫煙、高いコレステロール値、糖尿病などの危険因子と重なると、脳卒中や心筋梗塞を起こす危険性が高まることです。
ですが、高麗人参を飲んですぐに血圧が下がることを期待するのは早急というもので、特に高齢者が急激に高麗人参を大量摂取することは大変危険です。
長期的に血流を改善させることを目指して、地道に根気よく高麗人参を使用するのが大切ですよ。

2低血圧が改善

副交感神経の緊張をやわらげ、交感神経とのパランスを保つ働きがある高麗人参は血液正常化作用により低血圧症に有効です。
この血液正常化作用は心臓機能の活性化を促し、低血圧特有の倦怠感・疲労感の解消にも役立ちます。
また、高麗人参の紅参は赤血球を増やす作用もあるので、低血圧性貧血の改善にも有効とされています。
低血圧症とは35歳未満では最大血圧が115〜95mmHg以下、最小血圧が70〜65mmHg以下の場合で、35歳以上では、男子が最大血圧が115mmHg以下、女子が最大血圧が105mmHg以下の場合、低血圧症とされています。
頭が重い、頭痛がする、めまいを起こす、脱力感がある、手足が冷たく感じるなどの自覚症状がある場合低血圧症であることが多いです。
低血圧症にはいくつかの種類があり、もっとも多いのが本態性低血圧で、自律神経のうち副交感神経が緊張している人です。
また副交感神経の緊張が原因で、血圧が低いほかに脈拍数が少ない、体温が低い傾向にあります。
低血圧の人が高麗人参を飲むと、血流が促進されて、血圧が上昇します。高麗人参の紅参の優れた特性は高めの血圧は低くし、低めの血圧は高くするという血液の正常化作用で、低血圧症の改善に効果的です。
漢方は頭痛やめまいなどの症状がよくなるといった部分的な緩和作用より、体全体の体質改善により根本的に病気に強く、健康な体を目指すことが基本となります。
高麗人参の紅参は低血圧に有効ではありますが、症状を急激に改善させるのではなく、気長に使用するのが望ましいですね。

3糖尿病の負担軽減効果

高麗人参の紅参には膵臓で作られるインスリンの生合成を活発にさせる作用があります。
高麗人参をることで血糖値が一定に保たれ、腎臓や肝臓の負担が軽減して、脂肪に対しても高麗人参が作用し、血液中の脂肪を下げることが知られています。
さらに、高麗人参の主成分であるサポニンかインスリンに似た働きをするために、糖尿病に有効に働くこともわかっています。
糖尿病になると脂肪細胞中に貯えられている脂肪の分解が高まり、血液中に脂肪酸が増えてきますが、インスリンに似た働きをするサポニンが血液中の糖分を低下させることで脂肪酸を減らします。
高麗人参の紅参は脂肪組織に対して、インスリンとよく似た作用があるわけなんです。
高麗人参の紅参の成分によって、インスリンを分泌する膵臟機能が助けられて、疲れやのどの渇きや手足のしびれ、視力低下などの症状が和らぐとされています。
糖尿病は簡単にいうと、血液の中に含まれる糖の濃度が高い状態が慢性化する病気です。
炭水化物が消化され糖質になったものを摂取すると、膵臟のランゲルハンス島(膵島)からインスリンが分泌されます。
インスリンは血中の糖分を代謝させて、エネルギー源として体の細胞内に送り込まれます。
正常にこの働きがあれば、血液中の糖質量は常に一定値に保たれますが、膵炎などが原因でインスリンの分泌量が低下すると代謝異常を起こして糖は血液中にどんどん取り残され、血糖値が高くなります。
高血糖になると、血管の細胞にブドウ糖が入り込み、細胞内で糖アルコールとなって、細胞がふくれた状態になり、新陳代謝が不十分になって細胞が弱くなります。
そうすると血管が硬く弾力性が失われて、血管の劣化が進んでしまいます。
糖尿病は血糖値が多少高いくらいでは自覚症状はほとんどなく、悪化して血糖値がかなり高くなってくると、のどの渇きやトイレが近くなったり、尿の匂いが気になるといった症状が現れてきます。
インスリンの分泌量が低下して、糖が細胞に入らないと、糖の代わりに皮下脂肪がエネルギー源として使われ、細胞内の余剰の脂肪が血中に残留し血管を劣化させて、血管障害などの病気を誘発します。
糖尿病の三大合併症の網膜症、腎症、神経障害ですが、これらの部位は毛細血管が密集しています。
この細くて弱い血管はとくに傷みやすいので、機能が低下しやすく、合併症が起こるのです。
高血糖の影響は毛細血管だけでなく、動脈の血管も劣化は徐々に進んでしまいます。
若年性の1型糖尿病については高麗人参の有効性は期待できないようで、現段階で高麗人参の紅参の有効性が期待できるのは、生活習慣で発生した2型糖尿病の場合となるようです。
糖尿病は一生治らない病気だといわれますが、糖質をコントロールして病状を悪化させないよう気をつけて生活することで生き生きと過ごすこともできるのではないでしょうか。
実際わたしの妻は1型糖尿病なのですが日々の血糖値コントロールで元気に過ごしています。

4肝臓疾患の症状を緩和

肝臟の病気といえば、まず頭に浮かぶのが肝硬変と肝炎です。
高麗人参はこうした肝障害に対して優れた作用が認められています。
サポニンが肝臓のアルコールなどの毒物の分解酵素を活性化させて肝機能を高め、アルコールなどの分解を促進します。
つまり、アルコール分解酵素を活性化させることで、アルコールの脂肪の合成を抑える作用は高麗人参にはあるのです。
また、高麗人参は解毒作用の低下により活発化した活性酸素から肝臓を守り、薬による副作用や内臓の機能障害の回復を助けることも解明されています。
アルコールは胃から吸収されて、一部はエネルギー源として使われるほかは毒物として肝臟が処理します。
通常、アルコールが肝臟に入ってくると、アルコール分解酵素により最終的にアルコールを水と炭酸ガスに変えます。
しかしアルコールの量が多すぎると、アルコール分解酵素が処理し切れなくなり、アルコールが脂肪の合成を進めてしまいます。
そして蓄えられた脂肪が脂肪肝の原因になり、さらに重症になると肝硬変になるのです。
一方、肝炎は急性肝炎、慢性肝炎が代表的です。急性肝炎の原因はウイルス性の障害が多く、大きく「A型」「B型」「C型」に分類されます。
とくに「C型」は長期化しやすいうえに肝硬変や肝がんへ移行する可能性が高いので、十分なケアが必要となります。
ウイルス性の肝害はGOTやGPTの数値が上昇し、解毒作用が低下して黄疸がでやすくなります。
肝臓に薬物(毒物)が入るとシトクロムP450系酵素群が異物を分解して薬物を水溶性に近い状態にして解毒・排泄を行い、その時に活性酸素が生成されます。
この解毒作用が低下すると活性酸素が活発になり、肝細胞を酸化させ、多すぎる活性酸素は肝障害を引き起こすといわれています。
アルコールから肝臓を守るためには、飲酒する1時間くらい前に高麗人参を摂るのが最も効果的な方法です。
ただし、アルコールの分解酵素の量は持って生まれた時から決まっていて、アルコール分解酵素の量が少ない人の場合は高麗人参を摂取しても分解酵素が増えるわけではありません。
つまり、高麗人参でお酒が強くなることはありませんので、自分の酒量を超えた飲み方は控えるべきでしょう。

5心臓疾患の症状を緩和

高麗人参は血管の劣化を防ぎ、血液循環を促す作用があり、これは狭心症や心筋梗塞といった心臓疾患の発作予防に有効といわれています。
高麗人参を服用すると。ウロキナーゼの活性が高まり、血栓を溶かすので、できた血栓の悪影響を取り除くことが可能です。
ウロキナーゼとは血液凝固を阻止したり、凝固した血液を溶解したりする働きのことです。
この血栓溶解作用が脳梗塞の発生を防ぎ、不定愁訴の症状も取り除いてくれます。
この他高麗人参には血液の質を高め、循環をよくすることで末梢神経を拡張して心臓の負担を軽くする効果も確認されています。
心臓病といえば心臓の弁膜の異常からくる弁膜症や生れながらに構造的な異常を持つ先天性心疾患が主なものですが、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患が増えてきています。
虚血性心疾患は突然起こるのではなく、長い間の生活習慣が原因となり発症するとされています。
心筋梗塞を起こす危険因子と言われているのが高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満、喫煙などです。
心筋梗塞を起こす直前の状態としては睡眠不足、激務、過度のストレスなども指摘されていて、症状としては全胸部や左腕、背中などに痛みや圧迫感を感じるようです。
こういった自覚症状が出たらすぐに病院に掛かる方が大事に至らずに済む場合が多いため、日頃からこのような状態を感じているのであれば病院にいくことをおすすめします。
心臓の病気は、心臓の血管が詰まる血栓が主な原因です。これは、血栓は血管内で血液が固まってしまう状態から症状が現れます。
なんらかの外的因子で血管が破れると、そこから出血します。この出血を止めるには、血液が瞬間的に何段階もの酵素反応を起こし、血管中の血小板が集まって固まり傷口を塞ぎます。
さらに血液中にあるフィブリノゲンという物質がトロンビンという酵素によって、一種の繊維に変化して赤色血栓となり、傷口をよりしっかり修復します。
切り傷で出血した時に、自己修復の作用があるのは血栓が血管を正常に保つという役割を持っているからなのです。
ところが血栓は血液を固める必要のないときにもできることがあり、こういった状態が様々な問題を引き起こします。
例えば精神的緊張などのストレスがかかると、血栓はどんどん増えていきます。
この血栓が血管壁にくっついて血液の流れを妨げるようになり、最終的に血液の流れを妨げてしまうのです。
狭心症は心筋への血流が悪くなることで発症し、その血流の流れが遮断されてしまうと心筋梗塞を引き起こします。

6ストレスの軽減

高麗人参がストレスに対して、多くの研究から検証されていて有効とされています。
高麗人参の主成分のサポニンが副腎皮質細胞のコルチゾール(ストレスホルモン)合成を阻害し、細胞からの分泌を極端に抑制することでストレス緩和に有効なようです。
最近ではストレスは完全に悪いことと思われがちですが、実は適度なストレスは生活にメリハリをつけ、健康的な生活にも必要なことなのです。
しかし環境の変化や人間関係、過労などに対して心身の適用が追いつかない場合や精神的ショックなどは過度のストレスがかかります。
生活習慣病の原因の80%が、こういったストレスが原因と言われています。
ストレスは視床下部という領域を刺激して、自立神経を介して全身の血管や臓器に伝えられます。
副腎髄質系が刺激され、副腎皮質からコルチゾール(ストレスホルモン)が分泌されます。
このコルチゾールは交感神経を刺激して、末梢血管が持続的に収縮し血流障害が誘発されます。
その結果、高血圧、心筋梗塞や脳卒中、脱毛、皮膚炎、不眠症や抑うつなど様々な症状を引き起こし、がんなどの発生率を高めることになります。
またストレスが増えると、赤血球が硬くなって、末梢循環障害を起こす危険性があります。
この末梢循環障害に対しても、高麗人参の血液循環改善作用が効果を発揮し、精神的な興奮を緩和させることも報告されています。